ますのすしミュージアム
第3代富山藩主・前田利興が、
家臣の作った「鮎ずし」を将軍吉宗に献上し、
賞賛を得たのが「鱒寿し」のルーツである。
富山県内には鱒寿しを製造する業者が40もあるというが、
何といっても知名度が高いのは「源」だろう。
富山駅や色々なところに販売所があるので、
製造量も圧倒的に多いと思われる。
その「源のますのすし」の技と伝統などを紹介する施設である。
●「源」の歴史●
1908年、
富山駅構内営業人として、弁当や菓子の製造販売業を始め、
富山駅で初めて駅弁の立売をした。
1912年、
富山駅弁「ますのすし」を販売開始。
●「ますのすし」の材料●
現在ではアイスランド近海の鱒が主力。
富山県産米にこだわる。
ミツカンの酢を季節や気温の変化に合わせて微妙に調整して使用する。
●富山名品物産館●
「ますのすし」、「ぶりのすし」をはじめ、
ここでしか買えない限定の押し寿司や、
富山銘菓、地酒など厳選した名物品を販売している。
「特選ますのすし」のサンプル。
「ますのすし」より鱒の身が肉厚のようだ。
●さくら亭●
作り立ての「ますのすし」をはじめ、
吟味と工夫をこらした「源」ならではの料理を提供する。
1人から予約なしで利用できる。
●ますのすし伝承館●
天然サクラマスの身捌き方、国産天然塩や酢の加減まで、
その日に肌で感じた温度や湿度に合わせて行われる、
100年あまりの歴史を持つ「ますのすし」の技巧を見学できる。
「ますのいぶしすし」を作っている。
ご飯の上に燻した鱒、その上に酢蓮根を乗せ、白板昆布で包み込む。
●工場見学●
笹付けやパッケージ詰めなど、
1日数千個も製造する工程を見ることができる。
空中を移動して行く「ますのすし」。
●旅と食の文化史コレクション●
壁面には、
全国から集められた駅弁のかけ紙の日本地図、
通路には、
江戸から昭和に至る珍しい弁当容器や貴重な旅の携帯品、
などを展示している。