天理市は中心部に天理教関連の施設が集中しており、
日本で唯一宗教団体の名称が市名となっている宗教都市。
日本では高野町や永平寺町なども宗教都市と呼ばれるが、
これらは多分に観光都市である。
しかし、天理市は純粋な宗教都市。
1838年、天理教教祖・中山みきは、人間をはじめ、
この世界を創造された親神「天理王命」の啓示を受けて、
現在の神殿中央にある「ぢば」という地点を、
親神様が人間を創造した元なる場所であるとした。
天理王命が人間・世界を創ったのは、
人間が互いに助け合う「陽気ぐらし」の姿を、
共に楽しみたいとの思いからだという。
この町を訪れる人は、
誰もが「おかえりなさい」の言葉で温かく迎えられる。
それは、ここに「ぢば」があり、人類のふるさとだから。
信徒はこの町を親のいます里「親里」と呼び親しんでいる。
礼拝場。
東西南北に礼拝場があり、中心には神殿がある。
神殿の中央に位置する「ぢば」には、
人類創造の地点の印として「かんろだい」が据えられている。
「かんろだい」は、人々の礼拝の目標である。
神殿は、365日24時間開かれており、参拝自由。
教祖殿。
教祖・中山みきは、
1887年に親神様の思召により現世での姿を隠すが、
今も生きて、人類救済のために働いるとされ、
日々の食事など、身の回りの世話をしている。
回廊。
神殿と東西南北の礼拝場、教祖殿、祖霊殿を結んでいる。
このような建物が将来は赤点線のようにつながり、
神殿を中心にして西洋の城壁のように囲むことになるようだ。
天理参考館。
世界各地の生活文化資料・考古美術資料を収集・研究・展示する施設。
天理大学。