金沢市の浅野川に隣接する卯辰山山麓には多数の寺社が点在している。
この約50の寺社を卯辰山山麓寺院群と呼ぶ。
金沢城から見て鬼門に当たるため、
ここに寺社を集めて厄除け行ったとも言われている。
この界隈には昔の町並みが残り、
狭い路地や坂道、黒瓦屋根の見える金沢の眺望など、
車の騒音もなくゆったりと散策ができる。
●観音院●
高野山真言宗長谷山観音院。
十一面観音が安置されているので観音院という。
1300年ほど昔、
金沢市近郊に山芋を掘って暮らしていたので、
芋掘藤五郎と呼ばれる男がいた。
藤五郎は芋に付いたキラキラする物を泉で洗って砂金を見つけ、
長者となった。
また、「金洗いの沢」から「金沢」という地名がついた。
藤五郎は観音の信仰厚く、行基に願い出て、
大和の長谷観音の同木で十一面観音を彫刻していただき、
当寺を創建したところ、益々家運が栄えた。
●宝泉寺●
兼六園。
金沢城。
●東山蓮如堂●
蓮如像。
●宇多須神社●
718年に卯辰神(裏面に卯と辰の紋様がある古鏡)を祀る、
卯辰治田多聞天社として建立された。
加賀藩は、前田利家の死後、利家を祀る神社を建立しようとしたが、
徳川家との無用な摩擦を避けるため、建立しなかった。
そこで金沢城の鬼門鎮護の神社として今まであった、
卯辰治田多聞天社に利家も合祀し、卯辰八幡宮を建立した。
1873年に、利家は尾山神社の方に祀られ、
1901年に、当神社は卯辰山の旧名である宇多須山から、
宇多須神社へ改称した。
利常公酒湯の井戸。
利常の孫である第5代藩主・綱紀が疱瘡に罹った時、
この神水を沸かし、お酒を入れて「酒湯」にして、
体にかけて治したといわれる。
●蓮昌寺●
日蓮宗普香山蓮昌寺。
日蓮上人。
高さ5mの釈迦如来。
●西養寺●
天台宗清澄山西養寺。
●龍国寺●
曹洞宗祥雲山龍国寺。
加賀友禅の祖・宮崎友禅斎の墓。
加賀友禅記念碑。
●真成寺●
日蓮宗妙雲山真成寺。
初代中村歌右衛門の墓。
●本光寺●
●妙国寺●
大黒堂。
●全性寺●
日蓮宗妙具山全性寺。
●妙泰寺●
日蓮宗大谷山妙泰寺。
前田利家の娘・豪姫と宇喜多秀家の間に生まれた、
長女・貞姫・理松院の墓。
●心蓮社●
浄土宗金池山心蓮社。
●月心寺●
曹洞宗光巌山月心寺。
裏千家の祖・仙叟宗室の墓。
大樋焼の祖・大樋長左衛門の墓。
●専光寺東山廟所●