念仏小僧 犬太郎

色不異空 空不異色 色即是空 空即是色

菅野家

菅野家は、北海道との交易で財を築き、
1889年に高岡銀行(現:北陸銀行)、
1903年に高岡電燈(現:北陸電力)、
1914年には高岡ガスを創立する一方で、
政界にも進出して高岡政財界の中心的な存在として活躍した。

高岡では1900年に町の6割を焼失する大火があった。
この前年、富山県令第51号「富山県建築制限規則」が施行され、
県内繁華街の建造物の新築にあたっては防火構造が義務づけられており、
高岡市の中心部で再建される家屋は土蔵造りとなった。

この家は1902年に当時のお金で10万円、
現在のお金で10億円をかけて建てられたものである。

ところで、1916年に時事新報社が実施した全国資産家調査によると、
富山県では、菅野家が第7位、資産は70万円、現在のお金で35億円、
となっているので、凄いお金持であった。

平面図。

鯱鉾、雪割、雷紋。
屋根の天辺の尖ったものは雪割といって、
積もった雪に亀裂を入れて落ちやすくするもの。
四角い渦巻状の模様は、
雷紋といって稲妻の形を表しており、魔除けの意味があるらしい。

鉄戸:中央の灰色のもの。
前にレールが敷いてあり、火事の時、正面全面を鉄戸で覆う。

防火壁。

入口。

扉。

店の間。

店座敷、仏間、本間。

店座敷。

店座敷の釘隠し。

仏間。

仏間の天井と欄間。
天井は屋久杉。

本間。

座敷机。
ブドウの木の皮から作ったもの。

肖像の間。

縁側。

庭。