725年、行基創建、真言密宗大岩山日石寺。
本尊は不動明王である。
一般的には「大岩の不動さん」で親しまれている。
眼病に霊験あらたかな藤水を求めてだけでなく、
あらゆる病気治療のために訪れ、滝に打たれたという。
大岩山で思い浮かべるのは、不動明王、滝修行、そうめんである。
なぜ、そうめんなのか。
かつて、多くの僧兵がいたが、かれらの食事は主に精進料理で、
そうめんも精進料理として食べられていた。
そうめんは、乾物なので持ち運びやすく、日持ちも良く、
早く茹であがり、そして食べやすいという利点から重宝された。
という説もあるが、
僧兵なら全国にいたはずで、ここだけに限ったことではない。
明治元年に六本滝ができ、大岩川にもたくさんの滝があって、
滝修行、滝治療が行われていたようだ。
滝の流れ落ちる姿はそうめんのように見え、どちらも清涼感がある。
そして、そうめんは病人にも食べやすい。
滝と病気平癒、それが大岩そうめんを名物にした理由のような気がする。
案内図。
祀られている厄除大師:弘法大師。
観音堂。
1996年建立。
本尊:不動明王。
藤水。
眼病に効果があるといわれる。
実際に殺菌作用のあるホウ酸が含まれているという。
ホウ酸は現在も洗眼剤として使われている。
地蔵堂。
1630年頃建立。
夫婦岩。
奥の院行者窟。
1896年築造。
十二支滝の横にある謎の穴。
道路がなかった時代のトンネルという説もあるが、
内部に一周溝が彫ってあるし、左右に穴が開いているので、
唯のトンネルとは思えない。